2021年1月23日土曜日

小諸市 単組交渉報告

 ☆昨年12月22日に小諸市の単組交渉が行われました。当日参加した水上副執行委員長から報告が届きました。

  小諸市単組交渉報告

                                                                       小諸東中学校 水上 均  

  12月22日(火)小諸市役所において、小諸市単組の交渉が行われました。小諸市単組では例年この時期を目途に、各職場からの要求事項を「要求書」としてまとめ、事前に市教委に提出し、交渉を行っています。

  当日は各職場から代表8名、他に組合員・支部から計15名が参加し、市教委からは教育長、教育次長、学校教育課長、係長2名の5名が対応しました。

  最初に、要求書には盛り込まれていなかったのですが、急遽課題となった小諸市市費会計年度任用の栄養士さんの件について主張しました。これは、市費の栄養士さんについて、12月上旬にいきなり3月登校日までという解雇通告がなされ、年度末から年度初めの学校給食運営の現場が混乱するのではないかという切実な問題です。このことを市教委がどのように捉えているのか、どのような方策をもっているのか、現場の組合員の県費栄養士さんから現場の状況や心配されることを訴えました。市教委の対応策はまさに机上の空論で、不安が解消される具体的な話にならず、全く不誠実なものでした。子どもたちへの安心安全な給食の提供に、経験豊富な栄養士さんの存在は不可欠です。また、そのような栄養士さんをいきなり解雇するなどはもってのほかです。今後の状況に注視し、できる限りの運動を展開していく必要があります。

  その後、施設設備の課題や、新型コロナウイルスの対応などについても話し合いがなされました。超過勤務の課題についても、「1年単位の変更労働時間制」導入に反対することや、双方誠意を持って取り組んでいくことを主張しました。

  最終場面では要求書に対する回答書を受け取り、双方確認の上交渉は終了しました。教育長の最後の挨拶では、「各職場でも校長とよくコミュニケーションをとり、校長を通してそちらからも要望を上げて欲しい」「要求があればまたこのような交渉に応じる」と締めくくられました。例年そうですが、その場は「交渉」というよりも「懇談・話し合い」といった雰囲気が濃く、それでも各職場の現状などを市教委に直接訴える貴重な機会だと感じています。今後も課題に応じて、またこのような機会を重要な場として捉えながら運動をすすめていくことが大切だと感じました。

執行委員長より  新年のごあいさつ

 ~2021年 年頭に当たって  新年あけましておめでとうございます

                                                               県教組佐久支部執行委員長 近藤美子

☆「学校だからこそできる学び」

             「みんなで学ぶからできること」を大切に、どの子も輝ける学校を!

 2020年の学校現場は、コロナ禍により様々な「変容」を求められた激動の1年間でした。2月末、全国すべての学校の臨時休校が政府により要請され、学校や家庭が大混乱に陥ったことは、前代未聞の出来事でした。卒業式や入学式の中止や縮小、突然の休校による子どもたちの学びの継続や生活面の心配、学校再開後の学習の保障、感染予防対策、各種行事の計画変更や教育課程の組み替え等々、ひとつひとつ吟味しなければ前へ進めない出来事が次々に起きました。また、コロナ危機に乗じて「GIGAスクール構想」が前倒しされ、佐久地域でも今年度中に一人一端末のタブレットが学校に届き、授業への活用が急速に導入されることになります。中教審答申案には「個別最適な学び」が掲げられ、これからの教育には対面指導と「遠隔・オンライン教育」とのハイブリッド化が必要だとしています。ここでいう「学び」とは何かを、私たちは注意深く見ていく必要があります。

 休校期間中、最も多かった子どもの声は、「友だちに会いたい」でした。仲間とふれあい、「子ども期」を育ち合う中にこそ、学校での「学び」の意味があると思います。「個別最適な学び」が、一人ひとりの発達要求に応じた教育を保障するのではなく、いっそう個別に競わせる「孤立した学び」に陥ることのないよう、学校だからできる学びを大切に、どの子も輝ける学校にしていきましょう。

☆長時間過密労働の是正、適正な教職員の配置を!

  このような状況の中、「子どもたちの安全のため、出来る対策はとってあげたい」「コロナでできなかった行事の代わりに意味のある学びの機会を準備してあげたい」「勤務時間はあってないようなもの」「帰りたいけど仕事に追われて帰れない」そんな教職員の声があふれています。日々の仕事を誠実にこなすなかで、心身共に疲労を蓄積して休業を余儀なくされる仲間もいます。しかし、代替者がいないために安心して休むことができないばかりか、職場全体に負担が及び、私たちの働く環境の面からも、子どもたちが教育を受ける権利の面からも多くの問題があります。

  いつ収束するかわからないコロナ禍の状況を考えても、少人数学級を実現させて、子どもたちも教職員も安心して学び合うことができる環境を、一日も早く整えることが大切です。また、代替者を確保するための方策について議論し、抜本的な方策を国や県に求めていくことも必要です。

☆共に支え合い、運動を前進させましょう!

  国や県・市町村から一方的に降ろされてくる教育内容の変化や、外部から持ち込まれる仕事の多さなど、目の前の子どもから出発して教育を考える余裕が学校現場から奪われています。

  一人では解決できない課題が山積している中で、子どもと教育の未来、私たち自身の生活を守るために、教職員組合に結集する意義はますます高まっています。たいへんな中だからこそ、共に手を携え、みんなで支え合って運動を前進させていきましょう。

                            今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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